差し歯の話
とある歯科での歯の治療中のこと・・
ガガガガガガ、キューイーーーン
歯医者「あー前歯が虫歯になってますね~。
コレは差し歯になってしまいますね。
保険適用と保険適用外とありますが、どちらにしますか?」
患者 「あー、(やっぱり)、ところで、この二つはどう違うんですか?」
ということで、
差し歯とは虫歯などで歯を削ったあとに被せる「クラウン」という、歯の被せ物です。
自分の歯の根っこの部分が残っていれば、処置後歯の根っこの部分に土台を付けて接着剤で人工の歯を被せるんです。
(なので、抜歯などで土台がなくなっている場合は差し歯はできないんですね)
差し歯には保険が適用されるものと、保険外のものとがあるんです。
今回はそれぞれの特徴と、メリット・デメリットについてお話していきますね。
まずは保険が適用される差し歯
費用 : 保険適用の差し歯は大体3千円~
メリット : とにかく財布に優しい。
保険が利く差し歯の場合には「補綴物維持管理」というのがほとんどの場合ついているので、
「差し歯が取れた・外れた、壊れた」
といったトラブル時には治療した歯科にいけば無償で対応できます。
(2年保障)
デメリット: 歯の材料にはレジンというプラスチックを使用
そのため、数年(個人差あり)すると変色したり、水分を吸ってもろくなりやすかったりする
奥歯は銀歯になってしまい目立つことがある。
保険で認められている限られた材料を使用する。
保険外の差し歯
費用 : 7万円~
メリット : 陶器やジルコニアなど使用できる種類が豊富なので審美性が高いうえに精密度が全く違う。
変色しない
奥歯も白い材質を使用できる。
デメリット: 高額になる
(ただし、医療控除対象になるので、領収書は大切に保管、交通費も対象になるんです)
保障が歯科医院によって異なる。無償の場合もあれば、再度同料金がかかる場合も・・・
保証内容については、治療前にしっかりと確認しとくべし
患者 「うーん、これは悩み処ですね。
長い目で見れば見た目と寿命重視したいところだけど・・・」
「しかし、差し歯が入るまで前歯がスカスカだと可笑しいよな~」
歯医者「大丈夫ですよ、本当の差し歯が出来るまでは仮歯をはめておきます。
治療期間も最短では1回目に型取りまでして、二回目は差し歯を入れるなんてことも可能です。」
「ただし、かみ合わせや微調整をするので、もう少し掛かる場合もありますね」
患者 「おおー、じゃあ入れてすぐに好きなせんべいが食えるんだ!」
おっと、チョット待ってください。
仮歯にする場合の注意点をここで、いくつか・・・
まず食事面。
ほとんどは問題なく食べられますが、あまり硬いものを噛むのはお勧めしません。
また、弾力の強い食べ物にも弱いんです。
最悪は割れたり、欠けたりしてしまうので、そこは御注意を!
それと、差し歯の場合も歯磨きを正しく行わないと差し歯の境目から虫歯になります。
周りの歯茎が炎症を起こし、歯周病の原因になってしまうこともあるんですよ。
それに、口臭も問題になってきます。
これは、歯ぎしりをしていたり、噛み締めをしている方におこるのですが・・・
歯が揺れて隙間に菌が入り込んでしまうことも。
ほかにも、歯茎と差し歯の境目に歯石が付着してしまことで、口臭が起きることもあるんです。
あと、差し歯で出っ歯や八重歯を治したいという意見も聞きますね。、
歯茎に埋まっている歯の根の位置を変えることはできませんが、位置と幅の範囲内で、バランス良くすることは出来ます。
モチロン、そのほかにも出っ歯や八重歯の治療方法はあるのでこれはじっくり相談してご決断をしたほうが良いとおもいますね。
患者 :「ゲッ!歯ぎしりしてたら、差し歯は出来ないってこと?」
歯医者:「セラミック素材のものは割れやすいので、材質を検討したり、就寝時にマウスピースを装着していたほうがいいですね」
患者 :「あ、そうだ、よくTVで芸能人が 差し歯が取れた!なんて慌ててるけど、そんなことがあるの?」
たまにハプニング大賞などであるハプニングの一つ
差し歯が取れる。
コレも、
噛み合わせが合わない場合や強い歯ぎしりよって取れることもあります。
あと、年数が経って隙間ができ、接着力が落ちて外れたということも考えられるんです。
他にも、差し歯の境目の黒い変色なども質問を受けます。
はっきりとした原因はわかっていませんが、変色した歯茎は保険対象外になりますが、レーザー治療も出来ます。
差し歯も自分の歯同様にメンテナンスは必要。
毎日の歯磨きと定期的な歯科検診は大切なんですよ~
患者 :「ながーーーいお付き合いになりそうですね」