成人矯正について

当院では歯並びでお悩みの方に対して歯列矯正治療を行なっております。
ガタガタ(叢生)、出っ歯(上顎前突)、受け口(反対咬合)、切端咬合、すきっ歯(空隙歯列)、深い噛み合わせ(過蓋咬合)、前歯が噛んでいない(開咬)、顔の歪み(顎変形症)、など色々な種類の不正咬合があります。
矯正治療も、ワイヤーによる矯正、マウスピースによる矯正、舌側矯正などいくつか種類があります。
うちだ歯科の歯列矯正の特徴をご説明していきます。
特徴①
マルチブラケット装置とワイヤーを主とした矯正治療
当院で採用している、マルチブラケット装置とワイヤーによる歯列矯正は、矯正治療では最も王道でスタンダードな治療方法です。
歴史があり、ほぼすべての症例に対応可能で歯の動きを3次元的に自由にコントロールできます。
最近ではマウスピース矯正が非常に流行していますが、現時点で当院でマウスピース矯正を使用することがあるのは矯正治療の終盤に差し掛かった仕上げの段階です。
これはマルチブラケット装置による矯正とマウスピース矯正では歯を動かすメカニズムが異なるので、矯正治療のすべてのステージでマウスピース矯正を用いるのは非常に困難であると考えているからです。
マウスピース矯正は革新的な技術で注目しています。
目立ちにくく口腔内の清掃性も良好ですが、装置をしっかり装着しないと歯が計画通り動かない、意外と装置をつけているのがきつい、適応症例をしっかり見極めて使用しないと治療が失敗する、などのデメリットもあります。
何より、歯を自在にコントロールするという点に関してはマルチブラケット装置の方が有利です。
そのため、適材適所でその時の状況に合わせた装置選択をすることで、患者さんの治療に関する負担を減らすよう努力しています。
特徴②
院長自身が歯列矯正経験者であり、歯科医師を対象にした矯正治療研修会のインストラクターも務めています。
矯正治療の目的は、良好な見た目と機能の獲得です。
見た目を主訴に矯正治療を希望される方が大半ですが、自分の歯で長く健康に過ごすためには見た目だけではなく機能も大切です。どちらも達成できることが重要です。
見た目が綺麗で、長持ちして、よく噛める歯並びにはいくつかの共通点があります。
私自身、もともと母に似て八重歯気味だったのですが、10代~20代にかけて非抜歯でマルチブラケット装置で矯正治療をしてもらった経験がありますので、治療中のことはよくわかります。
矯正治療期間中は多少不自由な思いもしましたが、装置が外れてからは自分の歯並びに自信が持て、噛み合わせも安定しており、矯正治療させてもらって本当に良かったと思っています。
おそらく自分自身の歯並びは、不摂生しない限りは今後もずっと安定して一生自分の歯で過ごせるだろうなとも思っています。
そんな思いを、歯並びでお悩みの皆様にも持って欲しいという思いで矯正治療に取り組んでいます。
特徴③
MIA(マイクロインプラント)を用いた矯正治療
矯正治療では歯を動かすために、さまざまな装置を用いて歯の引っ張り合いを行なって歯を動かします。
従来の矯正治療では歯と歯同士や、顎外固定装置(ヘッドギア)などの使用でしか歯の移動の固定源として使えなかったので、歯を移動させる位置や量に限界がありました。
しかし最近ではMIA(マイクロインプラント、TADとも言います。矯正治療用の小さなインプラントです)を固定源として使用することが多くなっており、主流になりつつあります。
当院ではMIAを用いて固定源を自由にコントロールすることで、より理想的な位置に歯を移動させることが可能です。
さらにMIAを使用することで、従来の矯正治療では難しかった歯の移動様式も可能になり、MIAは当院の成人矯正では欠かせないものとなっております。
特徴④
上顎骨の骨格性拡大もスペースを作る一つの方法として採用
そもそもの顎や歯列が小さい方に対して、ガタガタの歯並びを治すために従来は便宜的に小臼歯抜歯を行なってスペースを作り、そのスペースを用いて歯列の叢生を改善するという治療法がスタンダードでした。
しかしこの方法を用いると歯並びは綺麗になりますが、もともと小さかった口腔内の容積がさらに小さくなり、舌の居場所が狭くなって呼吸や健康に影響を及ぼすこともあります。
また顔貌にも少なくない変化をもたらし、少し頬がこけたような印象になる場合もあります。
そのため当院では、もともと顎や歯列が小さい方に対しては上顎骨の骨格性拡大を行なってから歯並び矯正を行う手法を採用しています。
この方法で、口腔内の容積を狭くすることなく、またたとえ便宜抜歯しても顔貌の変化を最小限にすることができます。
さらに適切に上顎拡大するとスマイル時の歯の見え方も綺麗になるため、恩恵がたくさんあります。
ふつうは上顎の骨格性の拡大は骨が柔らかい成長期や、できたとしても10代の間くらいと時期が限られています。
しかし当院では、MIAを用いることで、骨の硬くなった成人でも骨格性の拡大を併用した矯正治療が可能です。
この方法もMIAがなかった時代ではできなかった治療法であり、当院では欠かせない治療手法となっています。
さらに副次的な効果として、拡大した正中口蓋縫合の直上には鼻があるので、鼻の容積が拡がることで鼻呼吸しやすくなる、いびきがなくなる、よく眠れるようになる、などの効果もみられる場合もあります。
ただし、似たような手法で非抜歯を謳い上顎骨を拡大しすぎる矯正治療もありますが、上顎骨の拡大はやり過ぎると顔の形が横に間延びしたように変化しますので、拡大する量や期間を厳密に定めてこの治療法を行なっています。
当院で上顎骨を拡大した方で顔の形が変わったという患者さんは1人もおりませんのでご安心ください。
また全ての方に対して上顎骨の拡大を行なっているわけではなく、必要な方のみに限定して行なっております。
当院では無理な非抜歯にこだわった矯正治療は行なっておりません。
なるべく歯を抜かずに済むのなら抜歯しませんが、抜歯しないと顔貌と歯列や噛み合わせののバランスがうまくいかないケースもあるので症例に応じて適切に対応しています。
特徴⑤
正確な診断と結果予測の可視化
歯の大きさや骨格の形など、人により持って生まれたものは様々に異なります。
そして歯並びや口元がその人の見た目の印象に与える影響はかなり大きなものです。
そのため矯正治療では、治療に取り掛かる前の診断が非常に重要です。
当院では細かな術前検査を行い、その人らしさをしっかり残しつつ、口元を綺麗に整えることを目標にしています。
デジタルセットアップを用いて、術前と術後の重ね合わせによるシミュレーションも行なっております。
治療計画や治療に用いる装置、歯の動かし方は当然ですが、一人一人異なります。
正確な治療計画立案のため、矯正治療を検討される方には必ず術前検査を受けていただくようにしております。
最後に
綺麗な歯並びで笑った時に口元からこぼれる白い歯は、笑顔を何倍にも素敵にしてくれます。
心身ともに健康になれるのが歯列矯正治療です。
歯並びでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。